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古民家再生や空き家のリノベーションを通じて既存建物の価値を高め、
活用してもらうことで地域に賑わいを復活させます。

古民家再生ニュースニュース一覧

2023年04月17日
古民家再生M邸 部分改修工事(完)
2023年03月17日
古民家再生M邸 部分改修工事(続)
2023年03月08日
古民家再生M邸 部分改修工事(続)
2023年03月01日
古民家再生M邸 部分改修工事(続)
2023年02月24日
古民家再生M邸 部分改修工事(続)

古民家再生とは

古い建物は、その町の風土とか生業が凝縮された総合芸術品として唯一無二のものです。
古民家再生とは、元来、日本人が持っている日本の風土に合った暮らしの感性を守りつつ、現代の便利な暮らしを適度に付加して、その総合芸術品を磨くことと考えています。


谷崎潤一郎著「陰翳礼賛」には、日本家屋について次のように書かれています。

建物の上にまず大きな甍を伏せ、その庇が作り出す深い広い陰の中へ全体の構造を取り込んでしまう。寺院のみならず、宮殿でも、庶民の住宅でも外から見て最も目立つものは、瓦葺き或る場合には茅葺きの大きな屋根と、その庇の下にただよう濃い闇である。
(中略)
左様にわれわれが住宅を営むには、何よりも屋根と云う傘を拡げて大地に一廊の日かげを落し、その薄暗い陰翳の中に家造りをする。もちろん西洋の家屋にも屋根がない訳ではないが、それは日光を遮蔽することよりも雨露をしのぐための方が主であって、陰はなるべくつくらないようにし、少しでも多く内部を明かりに曝すようにしている。日本の屋根を傘とすれは、西洋のそれは帽子でしかない。
(中略)
陰翳のうちに美を発見し、やがては美の目的に添うように陰翳を利用するに至った
日本人が陰翳の秘密を理解し光と陰との使い分けに巧妙であるかに感嘆する


現状と課題

貴重で良質な資源

古民家は、古くて現代の暮らしに合わない「扱いにくい物件」と誤認されています。古民家は、地域の風土にあった、優れた住環境を備えた貴重な住宅資源であることをもっと知ってほしいのです。


耐震構造に対する誤解の解消

伝統構法で建てられた古民家は、現在の耐震基準に適合しない危険な建物というイメージがありますが、伝統構法は揺れる力を受け流す柔軟な構造で決して弱い建物ではありません。


建築技法の継承の重要性

現在の木造建築の施工現場では、工業化が進み木材の継手のほとんどが工場で加工されています。このままでは、世界に誇る日本建築の技法が消滅しかねません。
伝統構法で建てられた古民家のリノベーションには、昔から続く日本建築の技法が必要であり、それを習得した技量は現代建築にも役立ちます。


「住み継ぐ」「使い継ぐ」ことの意味

古民家は、人に感動を与えることができる要素をもっていながら、建物が創り出す景観の大切さが認識されずに姿を消しています。古民家を「住み継ぐ」「使い継ぐ」ことが重要性なのは、模造ではないほんものの景観だからこそ例え自分の故郷でなくても原風景として懐かしむことや感動することができるからです。


※写真はイメージです。

市場性・経済効果

古民家の活用に向けた国の取り組み

歴史的資産を活用した観光まちづくりの推進

古民家等の歴史的建築物を宿泊施設、レストラン等地域再生の核となる観光資源として活用する取組により、内外からの旅行者の増加、交流人口の拡大、地域の雇用の創出、UIターンの若者の増加、修正率の向上、定住人口の増加、耕作放棄地の解消等を目指す効果として挙げています。

出典 観光庁HPより抜粋


建築基準法の改正

未来投資戦略(平成29年6月9日閣議決定)

古民家の商業的利用や、空き家等のグループホーム・保育所としての活用といった新たなニーズに対応すべく、既存建築物を他用途に円滑に転用等するための建築規制の合理化を行うことが重要だと位置付けています。

出典 国土交通省HPより抜粋


建築基準法の一部を改正する法律案(平成30年3月6日閣議決定)

既存建築ストックの活用のために住宅から店舗等への用途変更に伴って確認申請が必要な規模を100㎡から200㎡に見直し、とこれまで煩わしい手続きから断念されていた用途変更や改築が行い易くなりました。

出典 国土交通省HPより抜粋


空き家再生等推進事業

空き家住宅等を滞在体験施設、交流施設、体験学習施設、創作活動施設、文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く。)、移転、増築、改築等に要する費用を補助する制度が創設されました。(国1/3地方自治体1/3民間1/3)

出典 国土交通省HPより抜粋


このような国の取り組みによって、今後、古民家の活用については、国からも注目され推進される可能性は大きく、古民家活用の需要は増加すると思われます。

※写真はイメージです。